ヨーロッパ女子ひとり旅専門家のカジヤマシオリ(@Kindermer)です。
2017年11月のブダペスト1週間滞在の中で、1日だけハンガリーを離れ、隣国スロバキアの首都・ブラチスラバへ行ってきました。
ヨーロッパの国をちょろちょろしてるにも関わらず、実はスロバキアをちゃんと認識してなかった私。
ですが「聖エリザベス教会」の存在を知って「ブラチスラバ行ってくる!」と鼻息荒くしておりました。
青い教会?「聖エリザベス教会」って何?
画面の前で首をかしげているアナタこそ、ぜひ目を通してください。
日本語での詳しい情報が少ないので、行き方や雰囲気、入り方などなど(!?)紹介しています。
特に…青色が好きなら、あなたの次の旅の目的地はきっと、ブラチスラバになっているはずだから。
目次
閑静な住宅街の中に現れたのは、崇高な青
近くには小さな公園、緑が多い、いわゆる住宅街。
こんなところにお目当てのものがあるんだろうか?と半信半疑。そんな場所に「聖エリザベス教会」が現れます。
ほえー( ゚Д゚)
まさに「崇高」という言葉がぴったりの、穢れを知らないブルー。
たしかに、人工的なブルーかもしれない。
だけどこのブルーに、私は、心の震えをおさえきれなかった。
大好きなフェルメール作品を見たときのような、心の震え。
こういった宗教的な建物が、よどみのない美しい青色でできているというのが非現実。RPG?ファンタジー?
とにかく、この存在を見に行くこと自体が、私にとって「非日常」体験になりました。
チャペル正面の門の上には、ゴールドのまばゆいキリストの絵。
この教会がキリスト教のものであることを象徴する存在です。聖エリザベス教会は、カトリックの教会です。
あらためて、建物をじっくりと観察してみると、柵も青色なんです。
柵の向こう側には、小さなお庭がありました。
教会と、日常の私たちを隔てる柵。そこだけ切り離されたような感覚がありました。
チャペル部分以外も青色。
教会の最も高いところにある、ドーム部分。装飾もほんとうに細かくて、見入ってしまいました。
「物理的にも、心理的にも触れることの許されない」そんな雰囲気が漂っています。
教会の横にあった、小さな扉。ちゃんと表札もありました。
別の世界へ続くような門みたい、心の中でふと、そう思いました。
荘厳さというよりは、天使が舞い降りてきそうな、やさしい雰囲気でもありました。
…ここまで説明すると、中も気になりますよね。
気になる内装は?
内装ももちろん、青。
青い長椅子が、2列にずらりと並んでいました。
祭壇もあって、宗教画がかけられていました。
濃さの異なる青がいくつも使われていて、ついつい見惚れてしまいます。
帰国してから調べてみると…
この建物が気になって、帰国後調べてみました。
すると、ブダペストにある「応用美術館」「国立地質研究所」「(旧)郵便貯金局」も、
同じ人物が建設したというじゃないか。
緑のドーム屋根が美しいこの建物。応用美術館という名前の建物です。
一見緑一色のようですが、実際は緑と黄色のモザイク模様。このモザイクに使われているのが、ハンガリー南部の街・ペーチの名産であるジョルナイ陶器なんだとか。こだわりがすごいです。
これらを建設したのは、ハンガリー人のレヒネル・エデンという人物。
19世紀後半から20世紀初頭の間に活躍した建築家です。
応用美術館は19世紀末、聖エリザベス教会は20世紀初頭に建てられたそうです。
バスの車窓から応用美術館を眺めた時も、やさしさのある緑と細部にこだわった装飾に目が離せなくなりました。
特記して古い建物ではないですが、どこか親しみを感じたのは、彼がハンガリーの民族的様式を装飾に取り入れてたからでしょうか。
今回の旅でブダペストとブラチスラバを訪れたのも、単なる偶然ではないような気がしてきました。
聖エリザベス教会を訪れたなら、あわせてブダペストのレヒネル・エデン建築巡りもおすすめしたいです。
聖エリザベス教会へ行くときの注意点
ブラチスラバの聖エリザベス教会を訪れる際の注意点を書いておきます。
地図の確認は必須です
バスターミナルから向かうのか、駅から向かうのかでずいぶんとルートが異なります。
確実に向かうためにも、地図は必須です。
バスターミナルから向かう際は、川沿いにある大きな通りをしばらく歩き、
スロバキア国立美術館を見つけて(2017年11月現在、建物の一部が工事中)、その角を曲がり、広場を抜けてちょっと歩いたところにあります。
(グーグルアースでのシミュレーションがおすすめ)
バスターミナルからはじゅうぶんに徒歩圏内です。
訪れる時間に注意!
教会は、ほかの観光地やミュージアムみたいに一日中開いていません。
平日・土曜日は朝6:30~8:00のあと、いったん閉められまた17:30~19:30に開きます。
日曜は7:30~12:00、一旦閉められまた17:30~19:30と変則的です。
外観を楽しんで帰るだけならいつ訪れてもいいと思いますが、中に入りたいなら、早朝・午前中または夕方に来てみましょう。
周辺の国から日帰りだと、朝8:00までに訪れるのはなかなか困難だと思います。
オーストリア・ウィーンからブラチスラバへのバスは本数も多く、1時間半程度でアクセスできますが、ブダペストは2時間半くらいかかるうえ、それほどバスも多くありません。
でも中に入りたい…という場合は、ブラチスラバに1泊したり、夜行バスの移動を考えたり、対策を講じましょう。
どうしても日帰りで…という場合は日曜日に。
12:00まで開いてますので、それまでにブラチスラバに到着できればなんとかなります。
見学はお静かに
観光目的で訪れる人がほとんどだと思うのですが、教会ですので、一般の信者さんも訪れます。
私が訪れてみた日曜日は、一般の信者さんで満員御礼でした。その中でシャッターを切りまくるのは非常に迷惑です。
教会に祈りを捧げに来る方たちの邪魔にならないようにしましょう。
観光客はそれなりに訪れているものの、周辺に暮らす人々の祈りの場としての役割をちゃんと果たしている教会です。
キリスト教徒でなくても、同じように祈りを捧げたり、何か考え事をしたり、静かに過ごしたり…というのにはもってこいの場所だと思います。
美しい青に、きっと心が洗われますよ。
入場料
入場料はかかりませんが、いくらか小銭を寄付するといいと思います。
まとめ
以上、非日常な「聖エリザベス教会」との心が震える出会いでした。
ブラチスラバ、この教会があるだけでもう勝ち組な気がするんだけど…
青いものが好きなら、訪れる価値はぜったいにあります。
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