お世話になります。ヨーロッパ女子ひとり旅専門家のカジヤマシオリ(@Kindermer)です。
約6年ぶり、3度目のオランダ旅。
今回は、まだ行ったことのなかったアウエハンツ動物園(Ouwehands Dierenpark)へ
行ってきました!
ユトレヒト州、レーネンという緑深い街の動物園です。
ターミナル駅のユトレヒト中央駅から電車で約40分(各停)、終点までという
個人でのヨーロッパ旅行初心者だとハードルが高そうな立地。
ここまでして来た目的は、もちろんパンダ。
アウエハンツ動物園は、オランダで唯一パンダのいる動物園です。
噂の中国風の飼育ゾーンで、のんびりと過ごすパンダたちをのんびりと眺めてきました。
もちろん、ほかの動物とも出会えたし、ショーも見てきました。
パンダグッズもお土産に買ったし、レストランにも行きました。
パンダ目当てだったので、まずはアウエハンツ動物園で暮らすパンダにフォーカスして紹介します。パンダの画像多めでお届け。
パンダ飼育エリアの様子や位置、動物園で買えるパンダグッズなど、パンダ目当てで訪れるなら知っておきたい情報がメインです。
目次
アウエハンツ動物園で見られるパンダは?
アウエハンツ動物園では、3頭のパンダが暮らしています(2023年5月時点)。
中国からやってきたオスの星雅(シンヤー)とメスの武雯(ウーウェン)のペア。
そして、2020年5月1日にこの動物園で生まれた、メスの梵星(ファンシン)です。
まずはシンヤーとウーウェンがこの動物園で暮らすこととなった経緯から。
2頭は2017年4月12日に中国から動物園に到着。15年間のブリーディングローンで来蘭しました。
オランダの動物園でパンダが飼育されるのは初めてのこと!
星雅(シンヤー)
2007年8月13日生まれのオス。とっても大きくて、ときおりパワフルなパフォーマンスをすることも…(後記)
シンヤーさんは、日本のアドベンチャーワールドで暮らしていた永明さんのおいっ子!
私が訪れたときは元気いっぱいな姿を見せてくれたのですが、晩年は永明さんのようにおだやか~な様子になるのかな?と想像したりして。
シンヤーさん、退勤前の大暴れ
アウエハンツ動物園のお父さんパンダ、シンヤーさん。
おだやかに過ごしてると思ったら、急にこの暴れよう!!
大きなゴムおけをひっくり返したり運んだり、とてもハッスルしてました。#カジヤマオランダ旅
2023.4.24 pic.twitter.com/mgxqJpVUxm— カジヤマシオリ/オランダドイツ旅から帰国 (@Kindermer) April 24, 2023
この日、バックヤードへと戻る直前のこと。
シンヤーさんが、ゴム製の大きな桶をひっくり返したり突撃したりして大暴れしていました(笑)
えええ…
それはそれはダイナミックで、今までに見たことのないようなパワフルさ。
かなり大きな桶だったのですが、簡単にひっくり返していてパワーがあるなあと。
ひっくり返すときの大きな音が、外まで聞こえるほどでした。
かと思ったら、うつ伏せになって
左前足と後足がだら~んとなるように、細かく調整している様子です。
ちょうどよい位置があるんだろうな…
武雯(ウーウェン)
2013年8月11日生まれのメス。アイパッチはくっきり、少し跳ねていてとっても美しい。ちょっと面長なお顔。実際に見ても美しい。
このウーウェンさん、日本でもその美しさがたびたび話題になりますよね?
実は上野動物園で暮らす、オスのリーリーさんの妹です!
母親は同じ公主(ゴンジュ)で、アイパッチがぱっちり大きめで美しいパンダです。
なんかリーリーさんと顔の輪郭は似ている…?頭はあまりとんがっていないけれど。
ということで、ウーウェンさんはシャンシャンやシャオシャオ・レイレイたちのおばさんにあたるわけですね。
親近感を持っている日本のファンも多いはず!
さらに気になるのが、2頭の間に生まれた子ども。
梵星(ファンシン)
2020年5月1日、アウエハンツ動物園で自然繁殖にて誕生したメスのパンダ。
名前は、オランダの画家・ゴッホをさす漢字「梵」と彼の代表作からとった「星」からきているそうな。オランダで初めて生まれたパンダというスペシャルな存在です。
母親ゆずりのくっきりアイパッチと美パンぶり。まっしろぽんぽん。
耳の出っ張り具合がちょっとシャンシャンに似てるかも??
アドベンチャーワールドと上野動物園で暮らしたパンダが血縁関係にいるというのもスペシャルだと思う。
実はメスでした
なんですが…こんなニュースがパンダファンを騒がせました。
そう、生まれた当初は、オスと発表されていたんですよ…
1歳半を過ぎた2022年末、改めて検査したらメスだったというオチです。
再度検査したら性別が違った、というのはパンダ界ではめずらしくないとはいえ…
ええ~!!となりましたね。とはいえ、オスでもメスでもパンダはかわいくてスペシャルな存在に変わりありません。
近いうちに中国に返還される(らしい)
しかも、動物園の公式サイトで「近いうちに中国に返還します!」とのニュースが。
3歳に迫り、たしかに返還の時期として早すぎるということはないものの…
最初は2022年のうちにということでしたが、なかなか調整がつかず、返還時期もあやふやになっております。
長くなりましたが…
この2つニュースを知っていたので、ますます見に行きたい!となっていたんです。
アウエハンツ動物園でのパンダ展示について
3歳になったファンシンは、今も基本的にウーウェンと一緒の部屋で展示されています。
あれ…?同じ時期に生まれたシャオシャオとレイレイは、ずいぶん前に親離れをクリアしているんだが。
別々に展示するスペースがないという事情もありそうですが、親離れができていないうちの返還はないと思われます。
とはいえ、もう3歳なので…
いつ親離れのスタートとなるかわからないし、母娘がのんびり暮らす様子を見たいなら、早めに訪れるのがよさそうです。
ちなみにオスのシンヤーは、向かい側の飼育スペースに展示されています。
パンダのために新設!「パンダシア(PANDASIA)」の様子
パンダのいるエリアに向かうときは、園内あちこちにある、この看板を見ながら。パンダの頭の向いているほうへついていきましょう…
3頭のパンダたちが暮らすのは「パンダシア(PANDASIA)」。園の北側にあり、入口から少し距離があります。ほかの動物も見ながら目指します…
「パンダシア(PANDASIA)」はシンヤーとファンシンの生活がスタートするのにあわせて、新設されたエリアです。
パンダシアの様子は「パンダ自身2頭め」にも紹介されていて、ずっと気になっていました。
ご覧のとおり、中国風の門がお出迎え。笹も生い茂っています…
BGMもどこか中国風でした。門をくぐっていきます。
門をくぐってからは、石畳のゆるやかな坂を登っていきます。
屋外の飼育場も。やぐらがありました。この日は雨が降ったりやんだりで、パンダたちはずっと屋内で過ごしていました。
登っていくと、屋内の飼育場が二手に分かれています。
登ってきて右側がシンヤー、向かい側にあたる左側がウーウェンとファンシンが暮らすスペースです。
正面からガラス越しに見られるほか、側面の通路からもパンダの様子を観察できます。
お察しかと思いますが、パンダたちを上から眺める感じの配置です。
あらゆる角度から見えて、ゆったりとした配置なのですが、
パンダとの距離はちょっと遠いですかね…
パンダが目の前でガラス越しに座ってお食事、というのは難しそうです。
屋内の飼育場には、屋外へと続く通路が設置されています。
つねにオープン状態で、パンダたちも気が向いたらここから外へ出ていくようです。
屋内の飼育場は意外と空間が広く、天井も高い。地面は、少しゆるやかな傾斜がついています。
傾斜の部分に腰をかけてごはんを食べるシーンが多かったです。
広くて高くて、という屋内なので遊具がたくさん置いてありました。
遊具をトコトコ登っていって上のほうまで来てくれれば、かなり近くからシャッターチャンスが狙えます。
(なかなかありませんでしたが…)
階段を登ったり、ダイナミックな姿で寝転んだりなど、動きがいろいろあって面白かったです。
ボールやゴム製の大きな桶?のようなもの、布?の箱のようなものなど、日本の動物園で見たことのない遊具も置いてあって興味深かったです。
シンヤーやファンシンはよくボールや桶で遊んでいました。
パンダシア、出口となる反対側にもでっかい門があります。
たまたま、スタッフさんが車を止めてらして、かわいい車をパシャリ。
緑カラーですね。運転席にちょこんと座るパンダ…
出口すぐそばには、パンダのイラストがデザインされた記念メダル機が設置されています。
キャッシュレス決済が主流のオランダですが、小銭を持っておきましょう。
メダル購入に必要です!
ちなみにパンダシアのすぐそばには、レッサーパンダの飼育場もあります。
私が見たときはごはんに夢中でお顔を見せてくれなかったのですが…
門の外にも動物園の見どころはいっぱいあります!
レストラン・ショップ
出口へと向かわず、飼育場から通路を上へと歩いていくと、グッズショップとレストラン、トイレがあります。
ショップとレストランがパンダゾーン内にあるってすごいですよね!
平日の月曜日だからか?レストランは開いてませんでした💦
レストランは中華やアジア風のメニューで、紙コップがパンダシアのオリジナルデザインらしいです。行きたかった~
ということでグッズショップへ。
ショップは動物園の入り口にもありますが、ほとんどパンダグッズの取り扱いがほぼありません!
パンダグッズをお土産にしたい方は、パンダシアのショップに必ず立ち寄っておきましょう。
ショップはご覧のとおり、パンダの白黒ばかりです(笑)
子ども向けのグッズだけでなく、大人でも使えそうなシンプルなアイテムや
パンダシアのオリジナルデザイングッズもありました。
日本の動物園と比べると、もう少しグッズがあるといいな~と思いましたが。
ということで、日本でも役に立ちそうなグッズをピックアップして購入。
オリジナルのパンダ紙袋に入れてくれました(無料)。やっぱりウーウェンさんは美しい…!
マグネット 3ユーロ
こちらはファンシンのマグネット。いくつかマグネットはあったのですが、かわいい盛りのファンシンに惹かれ。
このころはまだファンシンくんだったのかな~なんて。
仕事柄、いくつあっても困らないボールペンは3本を購入。
キャップつきボールペン 3ユーロ
こちらはキャップつきのボールペンです。キャップが顔、持ち手は胴体というパンダなボールペンです。
笹を加えていたずらっ子そうな表情もすき。
パンダシアのボールペン 各2ユーロ
パンダシアのオリジナルデザインは、赤と黒があります。
(どちらもインクは黒)
写真だと良く見えないのですが、おしゃれなパンダシアのロゴが入っています。
ボールペンならかさばらないし、たくさん買って帰れますね。
アウエハンツ動物園のパンダ待ち時間は?整理券は?
パンダを見に行くとなると、気になるのが観覧待ち時間です。
日本では待ち時間ウン十分、整理券が配られるなんてこともしばしば…
アウエハンツ動物園のパンダは、現時点では観覧待ち時間はありません。
動物園のチケットを持っていれば、待ち時間や整理券なしで観覧できます。
私が訪れたのは平日の月曜日というのもあってか、人だかりができるどころかガラスの目の前で独り占め状態。家族連れも訪れていましたが、混みあうことはなかったです。
警備員さんの注意喚起なし。お客さん同士も譲り合って観覧できる心の余裕がありました。
土日祝はもう少し家族連れが増えると思いますが、それでも日本のような熱量ではなさそうです。
アウエハンツ動物園のパンダファンの様子は?
混みあっていないことからも分かるかと思いますが、パンダシアは終始落ち着いた雰囲気でした。
日本の動物園のような熱狂的なファンはいません。パンダも楽しみだけど、動物園で家族と過ごす時間を楽しんでいるという感じでしょうか。
アジア人も私くらいしか訪れていませんでしたね。もともと人が少なかったのもあり、静かにのんびり過ごせます。日本でもこのくらい落ち着いてパンダと過ごせたらいいのに…
アウエハンツ動物園でパンダに会う前に知っておきたいこと
整理券や待ち時間はないものの、知っておいたほうがよさそうなことがありました。
券売所なし!必ずネット予約を
2023年4月時点で、アウエハンツ動物園には有人券売所や自動券売機は設置されていません。
事前に、公式サイト等で入場時間指定のあるチケットを購入しておく必要があります。
コロナ禍の余波というよりも、人手不足が理由なのでは…?
平日は訪れる直前でもチケットの空きがありそうですが、土日祝は分からないので早めに購入しておきましょう。
ネット予約が難しい場合は?
外国人観光客にとって、個人でチケットをネット購入しておくのはハードルが高いかもしれません。
「チケットをネットで予約しておくのが難しい」
「何時に動物園に到着できるか分からない」
そんな人は、アウエハンツ動物園のすぐそばにあるホテル「ホテル トン パヴィリオン(Hotel ‘t Paviljoen)」に宿泊しましょう。
動物園の隣にあってアクセス便利なだけでなく、宿泊客は1.5ユーロ引きの動物園のチケットを受付で購入できます。
事前予約は必要なく、宿泊客であれば時間指定もいりません。
「今から動物園に行きたいです」と受付で伝えれば、今すぐ使えるようにチケットを手配・印刷してくれます。
印刷したチケットを、動物園の入り口で提示するだけ。お得なだけでなくめっちゃラクでした!
ホテル自体も清潔でとても過ごしやすいので、アウエハンツ動物園を訪れる際はぜひここで1泊してください!
Booking.com
パンダは15:00頃にバックヤードへ!!
平日の月曜日だったからか、この日のパンダたちは15:00ごろにバックヤードへと戻っていきました。
動物園自体は17:00頃まで(季節によって異なる)オープンしていますが、15:00以降はパンダを見られないということ(日によって異なると思いますが)。
動物園の園内そのものも、閑散としていきます…
午前中には動物園に入園して、パンダシアを目指したいところですね。
1日中動物園で過ごせるようスケジューリングしてもいいかも。
パンダに関するイベントも!
パンダシアでは、飼育員さんのトークなどのイベントが開催されることも。
平日は人が少ないからか開催されていませんが、土日祝に訪れる際は公式サイトのトップページを見ておきましょう。
支払いはデビットカードOR現金で!
園内のレストランとグッズショップではクレジットカードが使えませんでした。
VISAやMasterCardのような国際ブランドのクレジットカードであっても使えません。一部例外はあるかもしれませんが、パンダシアのショップと大きなレストランで使えなかったので…
オランダあるあるなのですが、キャッシュレスの支払いはデビットカード(PIN)が主流です。アウエハンツ動物園に限らず、個人店でも「デビットカードOR現金」と言われるケースが多いです。
その理由や作り方は長くなるので割愛しますが…
現金払いはできますので、デビットカードを持っていない方はある程度現金を持っておきましょう。
まとめ:アウエハンツ動物園でパンダに会おう!!
電車ではるばる、街の外れまでパンダを見に行きましたが…
日本よりもストレスなく、かわいいパンダちゃんたちと出会えました。
特に退勤前のシンヤーさんのパワフルさには驚き。みんな、思い思いにのんびりと過ごしているようでした。
スケジュールがあえば平日に訪れることをおすすめします!
街中にないのでアクセスの難易度がちょっと高いかもしれませんが、パンダ好きなら訪れる価値アリです。
アウエハンツ動物園基本情報
住所:Grebbeweg 111, 3911 AV Rhenen
開園時間:10:00~17:00(季節によって異なる)
お休み:基本なし
アクセス:レーネン(Rhenen)駅から徒歩15分
公式サイト(オンラインチケット購入もこちら):https://www.ouwehand.nl/
ドイツで唯一パンダを飼育する動物園は「ベルリン動物園」
こちらにもシャンシャンの親戚パンダがいます。
ヨーロッパで暮らすパンダに会いに行く旅、続けたいものですね…
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