お世話になります。ヨーロッパ女子ひとり旅専門家のカジヤマシオリ(@Kindermer)です!
今日は、私の大好きなロンドンの風景が出てくる映画をまた一つ紹介したいと思います。
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「素敵なウソの恋まじない」という映画について。
現代のロンドンの街を舞台に、微笑ましいふたりののんびりとした恋愛が進んでいくストーリー。
恋愛に年齢は関係ないと感じさせる物語です。
最近、恋愛こじらせてんな…と思う人、必見です。
目次
「恋する二人」は…
この物語のメインは2人の老人。
ホッピーさんというアメリカ人の紳士と、シルバーさんという上品な婦人。
ふたりとも独身で、ロンドンのマンションで一人暮らししてます。シルバーさんは、ホッピーさんの部屋の2階下に住んでます。
エレベーターで偶然出会うこともあれば、お互いにベランダにいる時に会話することもあります。
ちょっと自由なところがあって、ピュアなシルバーさんにホッピーさんは一目ぼれするのです。
ある日、シルバーさんには「亀」の同居人ができます。
ベランダ越しに「亀がぜんぜん大きくならないの…」という悩みを耳にしたホッピーさん。この悩みを解決したいと思うのです。
なぜなら亀が日々成長していれば、シルバーさんは幸せになれるから。
自分が亀を成長させれば、という話をシルバーさんに振ってみると「実現するなら、あなたを一生愛しますわ」という回答が。
実はホッピーさんもピュアな男性でした。
彼女の幸せのために、亀を大きくする方法を必死に考えはじめます。彼女を喜ばせたくて、本当はありもしない「南アフリカに伝わるおまじない」を教えるのです。本当にでたらめなおまじない…(笑)
シルバーさんはとてもピュアだから、それを信じて、亀におまじないを唱える毎日。もちろん、亀は大きくなるわけありません。
そして彼女をがっかりさせたくなくて起こした行動は、自分が買ってきた大きな亀と、シルバーさんの亀をこっそり入れ替えるという方法…(笑)
徐々に大きくならないと本当のことに気づかれてしまうから、大きさの違う亀を16匹も飼い始めたホッピーさん。直接彼女の家を訪ねる仲ではないので、ベランダから入れ替える方法を試行錯誤する姿もコミカルで笑ってしまう。彼は喜ばせるのにとても必死なんです。
そして、気づけばホッピーさんの家には100匹の亀が…(笑)亀に囲まれて過ごすホッピーさんがそれはシュールで…(笑)
恋する気持ちを募らせた末、一世一代の勝負
ホッピーさんにとって、シルバーさんを喜ばせることは「一世一代の勝負」。
最初は「亀が大きくなったのは、ホッピーさんが教えてくれた呪文のおかげ」と思わせて、自分に振り向いてほしいという感情が強かったようですが…
シルバーさんと距離が縮まるうちに、その思いは、次第に「とにかく、シルバーさんに幸せになってほしい」というものが強くなります。
振り向いてもらうことよりも、幸せにしたいという思いで動くようになるホッピーさん。
こういう恋愛ができると、自分も幸せになれるんだろうか…とひしひし感じる。
素敵なご老人ふたりの恋愛
ホッピーさんは明確な年齢こそわからないけれど「おじいちゃん」感がすごい。
だけど、人生を楽しんでいるのがわかります。ベランダに超素敵な空間を作るほど、ガーデニングに凝ってます。
「こんな素敵な庭があれば、旅する必要はないわね」とシルバーさんに言わしめるほど、ちょっと非日常さがあって、美しいベランダです。
対してシルバーさんはアクティブな性格です。ホッピーさんを誘ったのはダンスフロア。そこで5時間近くダンスし続けるというホッピーさん。すげえ…
こんな二人の間に、ピュアでもどかしい恋愛がはじまったのも、必然じゃないような気がする。
恋するのに、年齢なんて関係ないのか…という熱いメッセージも感じました。
ダスティン・ホフマンが超渋い
超真剣な顔で、シルバーさんを喜ばせようとするホッピーさん姿を演じたのはダスティン・ホフマンでした。スター級の主役というか、脇役で渋い存在感をばしばし感じさせるタイプの役者さんだと思います。
「素敵なウソの恋まじない」は主役ですが、ここでも安定の渋さを発揮。やってることは、はたから見ればシルバーさんをからかってるようだけど、
真顔のドタバタ劇、ほんとシュールなんです。
ロンドンの街並みを背に、ふたりの恋路を見守るのは…
この物語は、第3者の男が、途中で軽快なナレーションを挟みつつ展開していきます。
ロンドンの街を歩きながら、ホッピーさんの恋路を客観的に解説していくのです。見ている側と一緒に、見守っている感覚に近い。
彼は2階建ての赤いロンドンバスに飛び乗ったり、ブラックキャブで道を急いだり…
ノッティング・ヒルっぽい住宅街の風景もありましたね。と思ったら、ロンドンの東のほう、移民が多いディープなエリアも出てきて見入ってしまいました。
果たして彼は何者なのか?それは物語の終盤にて。
過剰な駆け引きやアプローチに疲れたあなたに
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片想いを実らせたいがあまり「恋の駆け引き」「アプローチ」に疲れた人に見てほしい作品かもしれない。もどかしい恋愛ばかりしている人にもおすすめしたい。
正直、最近あれこれ言われてる恋愛テクニックって「過剰」じゃないすか…?
しかも相手によっては効果ないこともあるし。
「素敵なウソの恋まじない」は、そういうやりとりに疲れたあなたは必見の映画です。なんで好きになったのか、どうしてアプローチしてるのかってことを改めて考えてみてもいいと思う←
ロンドンの日常的な風景にも注目すると、もっと楽しめるはずです。
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