【モルドバ】静けさと自然の中にある修道院。ヴァルサレスティ修道院(Manastirea Varzaresti)

お世話になります。ヨーロッパ女子ひとり旅専門家のカジヤマシオリ(@Kindermer)です。

 

モルドバで過ごした4日間で…

10件近い教会・修道院を訪れました。

 

現地在住の知人・ビオレッタさんとその旦那さんに導かれ、怒涛の教会めぐりをしめくくったのは…

ヴァルサレスティ修道院(Manastirea Varzaresti)」。

緑あふれる山の中腹、静けさの中にある修道院です。

 

 

入り口をくぐると、石畳の道が続く。

そのサイドに、花が咲き誇るお庭が。

…訪れたときはちょっとしか咲いてなかったけどね。

 

グレーの2種類のドームと、クリーム色の外壁。

大きくはないけど、これがヴァルサレスティ修道院です。

木の扉を開ければ、すぐに祈りの空間へ。

 




 

金色の豪華絢爛な空間

 

 

装飾のない、あっさりめの外見とは裏腹に。

内装はきらびやか。金色が基調です。

 

金の装飾の中に、聖人がずらりと並ぶ祭壇。

りりしい聖人の姿だけでなく、キリストを抱えるマリア、聖書の場面も。

ところせましと描かれたイコン(聖人)こそ、正教会美術の特徴。いつも圧倒されます。

こちらは、2009年の春に完成したそう。

 

 

金色の天井にも、ところせましと描かれた聖人たち。

受胎告知からはじまり、聖書の内容が描かれています。カラフルな色使いが印象的。

 

ドーム部分は、ブルーを基調に。ぐるりと描かれた聖人たち。

表情や衣装の細かいところまで描きわけてあって、もう少し近くで見たかったなー。

ドームの一番高いところは威厳のあるキリストの絵。バックの金色もあって神々しいです…

 

 

シャンデリアも金色です。金色の枠の中に、小さなイコンが描きこまれています。

十字架の装飾もしっかりと。

 

 

聖母像も金の装飾。顔や手以外はすべて金です。

マリアとイエス・キリストが身に着けた王冠には、細かい宝石がはめ込まれています。

 

訪れた人々は、この聖母像の前にひざまずき、祈りをささげます。

ふたりに敬愛を示し、キスをする人も。しかしまあ、とんでもなく豪華な聖母像ですね。

金色だけでなく、装飾の細かさにも驚きです。

 

 

修道院自体は、それほど大きくはないので、すぐに見終わってしまうかも。

修道院を囲む庭や、自然にも目を向けてみます。

 



 

 

修道院の庭のところどころに、磔にされたキリストの像が。

キリストの部分だけ、十字架型のガラスケースでしっかり保護。雨に濡れないよう、屋根付きです。

キリストの像の下に、どくろのモチーフ。

 

磔にされたキリストの像、モルドバではどこの修道院でも見かけたけど、それぞれデザインが違って面白いんです。

ヴァルサレスティ修道院のやつは、落ち着いたデザインですね。

 

 

修道院のそばにある、小さなお墓。

Schovahimandrit IOVという修道士(洗礼名:Placinta)のものです。

 

1994年にヴァルサレスティ修道院にやって来て、亡くなるまでを過ごしたんだとか。

それまでに、ウクライナ・モルドバ各地の修道院を転々とし、司祭をしていました。

一時期、ウクライナのオデッサの神学校で勉強していたことも。シンパシー

 

とても熱心で、愛をもって人々に接した修道士です。

とても謙虚で、信者からの人望も厚かったそうで。

 

そのため、顔写真入りで彼の功績をたたえたお墓がたてられました。

 

彼のお墓の十字架にも、磔にされたキリスト。色とりどりの供花にかこまれて。

 

 

 

自然あふれる景観も見逃せません。

標高400メートル近い場所には、緑いっぱい。緑にかこまれた修道院です。

 

この空撮動画を見れば、周りがどんなに自然いっぱいかわかります。

歩いてお散歩してるだけじゃよく分かんなかったけど、森と畑が広がる光景が。

 

後半のほうになると、モルドバの農業大国っぷりがよくわかります。

ほとんどが森と畑、厩舎。人がたくさん暮らす集落ははるか向こう。ああ大自然…

 

 

修道院の出口。十字架がモチーフの門、派手さはないけど、主張しないかわいらしさでした。

 

 

ヴァルサレスティ修道院の歴史

 

修道院の様子を紹介した後は…

その歴史について、少しまとめておきます。

今の建物は20世紀末のものだけど、歴史は旧ソ連時代以前から。

 

ヴァルサレスティ修道院の基盤は、15世紀前半にこの地を治めていたアレクサンダー・セルバンという王による寄付です。

この人物、ルーマニアのスチャヴァやヴォロネツの修道院にフレスコ画が残っているらしい。

この寄付、なんと1420年のことだとか…

 

もともとは木造の修道院として建てられました。

1770年にタタール人によって破壊されるも、地元の農民の助けもあって修復・再建がスタート。

1796年に無事完成しました。

 

かつては、厳格な男性用の修道院でした。

19世紀に入ってからは修道女の過ごす修道院に。

旧ソ連の共産主義の影響もあり、1959年にいちど休止せざるを得なくなります。

約30年のあいだに修道院は廃墟となったものの、1990年にみごと復活へ。

 

以後、修道士が暮らす修道院として、地元の人々に愛されています。

 

 

磔にされたキリストの像のうしろ、古い建物が修道士たちの暮らす場所です。

 

ビオレッタさんいわく、彼女の妹がいちばん好きな修道院。

なるほど、分かる気がする。こぢんまりとしているけど、かわいくて、緑にあふれていて、静かで。とても素敵な修道院だと思いました。

 

観光客は来ないし、人里から離れたところにあって、静かに祈りをささげるにはもってこいです。

 

 

ヴァルサレスティ修道院(Manastirea Varzaresti)基本情報

 

アクセス:首都キシナウから車で約1時間

いちばん高いところで、標高約391メートル。

これだとアクセスが心配だけど、近くまで車で行けますよ。道は少し狭いけど、ちゃんと工事してあります。

キシナウからは約70キロ、最寄りのBucovat駅からは32キロ。電車+徒歩でのアクセスは絶望的…(笑)

もはやハイキングね。

公式ホームページ:http://varzaresti.md/

公式ホームページに掲載された、冬の光景がめっちゃ綺麗。

修道院自体に目立つ装飾がないぶん、まっしろな雪が映える。凍えるしかないけど、見てみたいものです…

料金:お気持ちで寄付やロウソクの購入を。

 

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