【ハンガリー】ブダペスト・共産主義時代の銅像がそろう!「メメント・パーク」

お世話になります!ヨーロッパ女子ひとり旅専門家のカジヤマシオリ(@Kindermer)です

そういえば、ハンガリーには社会主義の時代があったことをご存じですか?

 

第二次世界大戦後~80年代にかけて、ハンガリーはソ連の影響下におかれていました。東側諸国に組み込まれ、1989年のベルリンの壁崩壊までは社会主義国家だったのです。

もちろん今は民主主義ですが、社会主義時代のハンガリーを知る施設がブダペストにいくつかあります。そのひとつが「メメント・パーク」です!

ん、銅像がいっぱい…?
ここはいったいどんな場所なんだ?旧社会主義時代とどう関係あるんだ?

ここの銅像たちは、いわゆる「旧社会主義の産物」。ベルリンの壁崩壊後、西欧化の進むブダペストの街中に残っていた社会主義・共産主義の銅像を撤去し、このメメント・パークに集めたのです。

この銅像を見ていくことで、ハンガリーの歴史への理解も深まることでしょう。

メメント・パークの様子と、見ておくべき作品を紹介します!気になるお土産たちも!

巨大銅像は42点。社会主義時代の英雄たち

ブダペスト郊外にある、メメント・パーク。

ここには、合計42点もの銅像たちが、屋外で展示されています。いずれも見上げるほどに巨大です。銅像たちは存在感があるはずなのに、ひっそりとたたずんでいます。

北朝鮮の街の中心に金ファミリーの巨大彫刻があるのをイメージされるとわかりやすいと思います。そんな感じで、この銅像たちはかつて街中に鎮座していたらしいです…ブダペストの今の感じからは想像できない…

入り口はこちら。すでにここにも銅像がいます。向かって右がカール・マルクス&フリードリヒ・エンゲルス、左はウラジミール・レーニンです。左の像はレーニンを忠実に表現していますが、右はちょっぴりデフォルメ気味?

このレーニンの像は以前、フェルボヌラーシ広場という場所にありました。セーチェニ温泉のある公園の、通路挟んで隣です!あんな街中にあったのか…

その向かいにあるのは「スターリンのブーツ」と呼ばれる銅像。

こちらは英雄広場に隣接する「56年革命広場」にあったそうな。もとは8メートルもあったのに、1956年に社会主義体制に対して蜂起した民衆により、ばっさり切り倒されてしまったそう。今はブーツだけです。すごく激しい蜂起だったんだろうな…

ここまではチケット売り場の外に展示されています。
チケットブースの近くにトイレもありました。

彫像以外(チケットブースやトイレの建物、彫像の台座など)は赤レンガでできてます。
それもどこか昔っぽさ。

赤レンガの壁にはプレートがついてました。
メメント・パークはハンガリー語で「SZOBORPARK MUZEUM」というそうな。

公園ではあるけれど、ミュージアム的な役割も。彫像たちは社会主義時代に作られたとはいえ、コピーではなくれっきとした芸術品でもあるわけで。クオリティもすごいし。
ここを作ったのは、ハンガリーの建築家、Eleod Akos(エレエード・アーコシュ)という人。1992年から93年にかけて作ったということですが、いったいどんな気持ちでつくったんだろうか…気になった。

さてさて、ここからは銅像紹介にまいります!
さすがに42点すべて解説していくのは難しいので、いくつか作品をピックアップし、ちょこちょこかいつまんで。

赤軍兵士像(1958年)

かつてはゲッレールトの丘の頂上にあったそう。あのヒイラギの葉を掲げた像がある丘ですね。あの夜景スポットにこんな像があったとは想像できません。
ソビエト連邦の地上軍兵士の像です。誇り高く、右手の旗を掲げています。

自由像(1971年)

胸像のはずなのに超デカい…
石灰石でできた像です。名目は自由像だけど、広場を見つめる目はどこか哀愁にあふれていました。

クン・ベーラ、ランドレル・イェネーとチボール・サムエリ記念碑(1967年)

ハンガリー革命を指導した3人の像です。1918年~20年にハンガリーで起きた衝突ですね。ハンガリーと周辺諸国がぶつかり、結果ハンガリーが敗北したので、この3人も亡命したりスターリンに粛清されたり…

それぞれ顔の向き、ポーズが違うのはどういう意味なんだろうか。

レーニン像(1958年)

またレーニンの像に出会いました。指導者・独裁者を彷彿とさせるポーズ。左胸に手を当て、右手を高く掲げるやつです。この像が、レーニンの偉大さを知らしめるための存在だったことが伺えます。

マルチルシュ記念碑(1960年)

これだけ大きな台座に乗ってて、近くにいけませんでした。
時を止めたようなダイナミックさ。反革命のマルチルシュという人物の像です。

ソ連英雄記念碑(1970年)

対照的なポーズをとるふたつの像がとても印象的だったので。いかにも「ソ連万歳」。
これも英雄広場にあったのか…中央ヨーロッパ…

クン・ベーラ記念碑(1986年)

クン・ベーラという、ハンガリー革命の指導者の像。革命後にロシア軍の捕虜になり、そこで共産主義となった人物です。スターリンに粛清されたものの、戦後名誉を回復したことから、このような大きくて手の込んだ記念碑がブダペストの街に作られました。


といってもクン・ベーラ自身は、作品の中心で人々を導いている人物。彼の像がさす方向に向かって、勇ましく歩をすすめるのは国家の兵士。クンの指導によってブルジョワ階級が国家の兵士に変わる様子を表現しています。一番左の人は傘さしてます。

わりとアート要素が強い作品だと思ってたら、ヴァルガ・イムレがつくったらしいです。ブダの市庁舎近くにある傘の女性像と一緒の人がつくってた。どおりでこの作品だけ芸術性を感じると思ったよ…

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評議会共和国記念碑

そしてこの像。ひときわデカいうえ、ポーズも周りから浮いていた。かなり目立つ。そりゃそうだ、高さ9.5メートルですから…

ライブでタオルを振り回す、またはタオルの投げ込みをする左利きのピッチャー。
ではなく、ハンガリー共産党が政権を握ったとき、共産主義実現を呼びかけるポスターに描かれていた人をもとに作った作品です。左手に持っていたのは赤旗でした。

この躍動感あるポーズは、赤軍入隊を呼びかけるものだったのです。ほんと、プロバガンダ。壁越しでもじゅうぶん見えるやん。

インスタ映え写真を撮るのにも◎

旧ソ連の影響を感じたり、共産主義の名残があったり…
昔のハンガリーの歴史を学ぶ場ではあるものの、やはりインスタ映え写真撮りたくなると思う。
定番は同じポーズで撮る写真。とくに動きのある彫像だとおもしろい。

あと遠近法で同じサイズになってみたり、銅像つまんでみたりとか。きっと楽しいと思うので、やってみてください。

セルフィー写真は至難の業です。自撮り棒があればなんとかなるかもしれない。なぜなら彫像たちは巨大だから(笑)三脚なり自撮り棒なり用意しておくといいと思います。

台座にカメラ乗せてセルフタイマーで撮ってみたけど、あまりおすすめしません。ぼやかしてないのにピンボケでこんな写真になりました。

入場料

1500フォリント(大人ひとり)
超広いけれど、そこにあるのはひたすらデカい彫像だけ。1時間もあればじゅうぶん見て回れる感覚。もしかしたら「がっかり」って思う人もいるかもしれない。きれいなものや派手なものもないし…

ですが、私は来てよかったなあと思います。楽しかったかと聞かれると「うーん」なんですが、この彫像がかつてブダペスト中心部にあったことも、大切な「歴史」のひとつだと思うので…興味深い、のほうがしっくりくる。

お土産は「東欧レトロデザイン」

そうそう、お土産も紹介しておこう。

チケットブースはお土産コーナーも兼ねています。メメント・パークにある彫像をモチーフにしたグッズや、旧社会主義時代のレプリカポスターなど、東欧レトロを彷彿とさせるようなグッズがいっぱい。

マグネット。味わいのあるデザインです。やはりマグネットになってもインパクトがあります。かわいくて買ってしまった。

レプリカのポスター。割引価格でした。
プロバガンダな内容が呼びかけられているようです。

こういうデザインのものがお土産になるのも、旧共産圏の国ならではですね…
ほかにもバッジやポストカード、共産主義時代のDVDも。

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メメント・パークへのアクセス

こんなデカい公園どこにあんねん!」と思った人もいると思います。

ブダペストの郊外です。背の低いおうち、緑の広がる土地…本当に郊外。写真は最寄りバス停からの道のりの写真です。

最寄りのバス停はすぐそばにあるから、バス停までアクセスできればこっちのものです。
ブダペスト中心部から公共交通機関でのアクセスを紹介します。

まずは地下鉄4番線の通る「Kelenfold(kelenfold) vasutallomas」駅へ。4番線の終点です。

4番線の駅ってほんとターミナルっぽいというか、現代建築。天井も高いし新しい感じがあります。そりゃそうだ、ブダペストを走る地下鉄の路線でいちばん新しいんだから。

そこから101番のバスで「Memento Park」を目指します。停車場所の名前もメメント・パークだからわかりやすい。

ケレンフェルド駅のバスターミナル。複数の路線のバスが停車するので、大きなバスターミナルが点在しています。駅にバスの番号とバス停の場所の電光掲示板があるので、それを頼りに!バス停の時点でもう郊外っぽい。

さらに、デ・アークフェレンツ広場との間を直行バスで移動できます(乗り合いタクシー感覚)。

片道1000フォリントです。たぶん公共交通機関の倍以上します…ネットで買えばディスカウント価格になるようですが。

夏場は毎日運行しているようですが、11月~5月は土日と月曜のみだそう。帰りのバスの時間は入り口にありました。
チケットブースでも乗車券は購入可能。ということで帰りだけ直行バスを使いました。

やはり郊外行きの公共バスは運行時間がまばらになるので、タイミングがあえば直行バスのほうが便利だと思います。しかし1日1便というのがネック…


直行バスの車窓から。旧共産圏の雰囲気が残っているような気がしないでもない。

郊外の道路をハイスピードでとばしてくれて、デ・アークフェレンツ広場にとても早く着きました。30分もかからなかった。たぶん公共交通機関を乗り継げば1時間近くかかるだろうし、そもそも4番線はデ・アークフェレンツ広場周辺を経由しない路線だし…

やはり中心部から距離があるし、乗り継ぎがあるので、どうしても不安な人は直行バスにお世話になったほうがいいかもしれません。ですが公共交通機関でも問題なくアクセスできましたよ。

まとめ

日本にいるとこれだけ「レーニン」「マルクス」「社会主義」というものに触れる機会はなかなかないと思います。

楽しめるかどうかは人それぞれだと思いますが、ハンガリーという国を観光する以上、知っておきたい歴史を学ぶにはぴったりです。興味深い体験にはなると思いますよ。

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