究極のシュルレアリスム!ジャコメッティ展に滑り込みしてきた!@豊田市美術館

お世話になります。ヨーロッパ女子ひとり旅専門家のカジヤマシオリ(@Kindermer)です!

彼との出会いは…地元の美術館で学芸員実習をしていた時のこと。

美術館の所蔵品でコレクション展を企画する授業がありました。その際「ヴェネツィア・ビエンナーレに出品したことがある・または関連の深い芸術家の作品」に限定して企画しました。

彼の作品も、その中に含まれていたのです。現代芸術に明るくない当時の私からすると、彼の作品は「異彩」。加えて、ほかのどの作品よりも身長が高く、展示室に入らないということが企画後に判明(笑)

その彼の作品が、私の暮らす愛知にやってくるというから、見に行ってきました。
もうそろそろ彼の正体を明らかにしましょう。アルベルト・ジャコメッティ(1901~1966)です。

東京での展示を経て、愛知県・豊田市美術館で開催中の「ジャコメッティ展」が2017年12月24日まで開催中されていました。

ジャコメッティ作品を多くそろえるフランス・マーグ財団美術館をはじめ、日本各地の美術館から作品を集め実現した展覧会です。

もう期間は終わってしまいましたが…
もっと早くいけばよかったと後悔しつつ、ジャコメッティ展の様子や雑感をまとめたいと思います。

ガリガリ。ジャコメッティが作風を確立させるまでが分かる展示

ジャコメッティの作品って、知ってますか?

見てもらえればわかると思うんですが、細身でガリガリ。木の枝みたい…
しかもこれらは、人の彫像だというのだから…驚きです。

しかも、ジャコメッティは生涯で「見たものを見たまま」表現することを追及しつづけました。いち芸術家にとって、壮大なテーマだと思います。その結果がコレです…

当初は他の画家みたいな「肉」がついた肖像画を描いた時期もあったのですが、だんだんとそぎ落とされていきました。

結果、人の根源を何一つ偽ったり、飾ったりすることなく表現したのです。この作風にどうやって行きついたのか、よくわかる展示です。

ジャコメッティは本を出そうとしていた

ひょろひょろの彫像が有名なジャコメッティですが、実は本を出すための下絵をいくつか残しています。結局、本の出版は叶わぬ願望だったようですが…

なぜ本を出そうとしたのか?何を見据えてのことだったのか?下絵を通して見ていくことができます。




ジャコメッティのモデルをつとめた「ヤナイハラ」

ジャコメッティがモデルに起用したのは、弟や妻、その他芸術家仲間などがメインです。

加えて、彼と同じパリに住んでいた日本人哲学者・矢内原伊作もたびたびモデルをつとめました。芸術に関心があった矢内原は、ジャコメッティとアトリエで対話したエッセイを発表しています。

その矢内原のスケッチが、ジャコメッティ展でも展示されています。おそらくパリのカフェで二人がたわいない会話をしている時の、矢内原を描いたスケッチです。中には「眠るヤナイハラ」というスケッチも…(笑)

どれも新聞紙や、ペーパーナプキンに描いたものばかり。ジャコメッティの彫像を見るうえでも興味深い展示でした。

一部展示は写真撮影可能!SNS掲載OK!

ジャコメッティ作品の一部は、写真撮影可能です!
ということで、私も撮影してみました。

歩く男Ⅰ(1960年)
歩いている男ということで、ほんの少しだけど動きのある作品。ただ一歩を踏み出すだけでなく、体もちゃんと前傾姿勢。表情は読み取れないはずなのに、どことなく感じる哀愁。

猫(1951年)
猫といえば、ふくよかでむにむに、ふさふさ…
にもかかわらず、ジャコメッティの手にかかると、がりがりの猫さん…

必要最低限の美から、何と対話し、何を考えるのか

ジャコメッティが表現したのは、芯と軸。まさに必要最低限。ここまでくると究極ですよね。

あなたは彼の作品と、どのような対話をしますか?

私は、作品の向こう側には「本当の姿」があると思いました。表側には出ていないけれど、ジャコメッティがモデルにした人々が、うっすら見えてくるような。明確にはわからないけれど。

ジャコメッティの作品を見ることがあれば、ぜひ意識してみてください。

名古屋市博物館「レオナルド・ダ・ヴィンチと【アンギアーリの戦い】展」に行ってきた




ランキング参加中!!!

にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です